私小説に関連する小説ニュースまとめ
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私小説 ニュース検索結果
2020.9.23 【今週はこれを読め! SF編】オリジナル・アンソロジー・シリーズの三冊目。七篇を収録。
オリジナル・アンソロジー・シリーズの三冊目。七篇を収録。
2020.4.29 【今週はこれを読め! エンタメ編】"最後の文士"の告白〜岩井圭也『文身』
主人公の庸一は、最初に就職した工場で自分の名前の漢字を聞かれて「凡庸の庸」と答えた。しかし、実際には凡庸どころの話ではない。須賀庸一という人間は、まぎれもなく希有な存在だと思う。
2019.1.8 【今週はこれを読め! SF編】日本SFの新しいプラットホーム、ここから始まる。
SF出版では海外SF紹介から出発した東京創元社だが、2007年に日本SFの名作再刊に手を染め、2010年以降は創元SF短編賞(募集は前年から)によって次々と新しい才能を発掘してきた。いまや新鮮な日本SFの最重要供給源である。
2018.8.16 【書評】『名もなき王国』倉数茂 - 横丁カフェ
倉数茂さんの処女作『黒揚羽の夏』は、推理小説や幻想小説等の要素が取り入れられた、斬新且つノスタルジーに溢れた素晴しい作品だった。以来、著者の描く現実と虚実の入り乱れた独特の世界感に魅了され、新刊が刊行される度に明り取りの窓から朝陽が射し込むまで、つい夢中になって耽読してしまう。
2018.7.11 作家:栗本薫さんの未発表作発見 「中島梓」名義の私小説
2009年に56歳で亡くなった作家の栗本薫さんが江戸川乱歩賞を受賞する直前の1970年代後半、中島梓の筆名で執筆しながら未発表となっていた小説の原稿が見つかった。小学館が11日、明らかにした。13日に同社が配信する「栗本薫・中島梓 傑作電子全集」第9巻に収録される。
2017.11.18 阿部和重×伊坂幸太郎「私小説として読んでいただいてもいい。僕ら二人が世界を救ったんです!」奇跡の合作小説『キャプテンサンダーボルト』待望の文庫化!
純文学のフィールドで活躍する阿部和重と、エンターテインメント小説界の雄として知られる伊坂幸太郎。二人が合作小説『キャプテンサンダーボルト』を電撃刊行したのは、2014年11月のことだった。本屋大賞にもノミネートされ話題を集めた同作がこのたび、上下巻の文庫版に。この機会に改めて、合作の成果を二人にうかがい、胸を張ってもらった。
2017.10.29 太宰と芙美子の交流 三鷹の太宰治文学サロンで企画展
三鷹で暮らした作家・太宰治と、新宿・落合に自宅のあった作家・林芙美子をテーマにした企画展「太宰と芙美子」が、三鷹市下連雀の同市太宰治文学サロンで開かれている。新宿区立林芙美子記念館とともに企画した。双方の貴重な資料から、二人の交流をたどる内容となっている。
2017.10.25 SUNDAY LIBRARY:著者インタビュー 桜木紫乃 『砂上』
"全員嘘つきの物語を書く"その約束は守れた気がします
2017.8.15 【今週はこれを読め! SF編】十年目を迎え、ますます好調な年刊傑作選。
創元SF文庫の《年刊日本SF傑作選》の十冊目。プロパーSFから文芸誌に掲載された奇想小説、ときに同人誌やネットで発表された秀作をピックアップする視野の広さが嬉しい。
2017.7.18 【今週はこれを読め! SF編】風待町ろまん、少年の日の思い出、空から来た友だち
僕の名前は久延丕彦(ひさのべものひこ)という。足が少し不自由で人見知り、いつもひとりで遊んでいる。その日は、海岸で「宝探し」をしていた。空に太陽がこぼれおちたような光が見えたかと思うと、遠くでどーんと低い音が響く。しかし、まわりにはだれもいない。目撃したのは自分ひとりだ!
2017.4.12 【今週はこれを読め! エンタメ編】芥川賞作家の赤裸々問題作!?〜羽田圭介『成功者K』
「成功者」とは「性交者」とかけているのか!? ...と、セクハラ上司でもそうそう口にしなさそうなベタな下ネタが思わず心をよぎるほど、芥川賞作家である主人公のKは次々に女性と関係を持っていく。
2017.3.18 Topics:西村賢太さん、新境地示す小説集『芝公園六角堂跡』 分身の作家、突き抜ける個性
「欲も得もなく、読み手の存在なんか考えない。右顧左眄(うこさべん)せず、文学青年のたわ言を80歳まで書き続けたい」。作家、西村賢太さん(49)が語る。新刊の連作小説集『芝公園六角堂跡』(文芸春秋)で作風の幅を大きく広げてみせた。
2016.9.30 人生は夕方から楽しくなる:小説家・川崎徹さん
CM界の異才捨て 虚構に切り込む
2016.9.15 社説:ふるさとと文学 石川達三を知る好機に
第1回芥川賞の受賞者で横手市生まれの石川達三(1905~85年)について理解を深めてもらおうと、日本ペンクラブ(浅田次郎会長)は10月29日に秋田市で「ふるさとと文学2016『石川達三の秋田』」を開催する。
2016.7.17 鴻巣友季子・評 『遠読−<世界文学システム>への挑戦』=フランコ・モレッティ著
十数年来の世界文学ブームの火付け役
2016.5.17 書評:ジャッカ・ドフニ―海の記憶の物語 [著]津島佑子 - 星野智幸(小説家)
■繰り返す迫害への静かな怒り
2016.2.28 島田雅彦インタヴュー:「文学は自然界と同様に多様性が命だ」
ローリングストーン日本版 アーカイヴ・インタヴュー
2016.1.21 bestseller's interview 第77回 絲山 秋子さん
出版界の最重要人物にフォーカスする『ベストセラーズインタビュー』!
2015.9.24 書評:冥途あり [著]長野まゆみ 出来事の残響 [著]村上陽子 - 中村和恵(詩人・明治大学教授・比較文学)
■妙なる小世界、原爆の記憶
2015.8.4 【今週はこれを読め! SF編】現代日本SFの幅の広さを詰めこんだショーケース
あらためて「SFはいろいろだなあ」と感じいる。「いろいろ」の幅を年刊SF傑作選のパッケージにギチっと収めてみせるのが、大森・日下コンビの慧眼と手腕だ。
2015.7.28 【今週はこれを読め! SF編】狂気が生みだした「月」、「月」が夢見る言語化しえぬ現実
冒頭はいきなり天使降臨による日常の壊滅だ。もはや地上には安全な場所はなく、菱屋修介は自らの妄想がつくりだした「月世界」へと逃げこむ。そして、現実が分岐する。
2015.6.5 「最後の、大きな小説」執筆に意欲…瀬戸内寂聴さん
多くの出会い「大きな小説」に
2015.5.18 直木賞作家の車谷長吉さんが死去
濃密な文章で反時代的な私小説を書いた直木賞作家の車谷長吉(くるまたに・ちょうきつ、本名・嘉彦=よしひこ)さんが17日、死去した。
2015.5.5 【文芸月評】普遍に至る科学的思考
「私小説」をプログラムが築く
2015.2.11 『あいるさん、これは経費ですか? 東京芸能会計事務所』著者 山田 真哉さん bestseller's interview 第66回
出版界の最重要人物にフォーカスする『ベストセラーズインタビュー』!
2014.12.23 【今週はこれを読め! SF編】日常性への衝撃としてのSF、日常を綻ばせる表現による文学
妻が巨大化していく。SFの特質を「日常性への衝撃」と見なしたのは石川喬司だが、その説に沿えばこの小説は間違いなくSFである。衝撃度は大きい。
2014.11.19 今なぜ…文学全集が次々出版される理由
文学、活字文化に逆風が強まる中、河出書房新社は47年ぶりの「日本文学全集」を14日に刊行する。
2014.11.10 『死に支度』 瀬戸内寂聴著 評・尾崎真理子(本社編集委員)
俗心と仏心と文学と
2014.10.9 川崎長太郎 私小説の地…小田原(神奈川)
東海道線で東京から小田原まで約1時間半。車窓に陽光降り注ぐ相模湾が広がり、行く先に箱根や富士の山々の連なりが見えてきたら小田原市街の近づきを知らせる合図である。
2014.9.24 中村文則さんが短編集「A」 人間の業に迫る、趣向凝らした13編
超現実的で思わず噴き出してしまいそうなコミカルな一編もあれば、私小説風のシリアスな物語もある。
2014.8.15 花村萬月さん、戦国武将・松永久秀を巡る長編
花村萬月さん(59)の『弾正星』(小学館)は、将軍殺害などの謀略で戦国の世を生きた武将松永久秀(1510~77)を巡る長編小説だ。
2014.6.25 【文芸月評】杭となる文学の表象…世代超え広がる波紋
政治、社会、文化。明治の主に前半期の様々な言説の「表象」を縦覧し、その時代空間をとらえ直した松浦寿輝さん(60)の『明治の表象空間』(新潮社)に今月は、胸を熱くさせられた。
2014.5.10 文学賞に漆原正雄さんの小説 第1回とっとり文学賞
鳥取県内の優れた作家と作品の発掘を目的に募集した「とっとり文学賞」(新日本海新聞社、政経レポート主催、中央印刷協賛)の最終審査が8日、鳥取市内で行われ、第1回文学賞に漆原正雄さん(29)=鳥取市=の小説「地上にまつわるフィクション」が選ばれた。
2014.5.9 【文芸月評】時代に巣くう孤独感 人の定義づけ溶けゆく
作家の大江健三郎さん(79)が、一人で選考する文学賞「大江健三郎賞」を今年度の第8回で終えるにあたって4月18日、最後の受賞者の岩城けいさん(43)と対談した。
2014.5.6 訃報:渡辺淳一さん死去 恋愛小説の核の多くは実体験から
◇「作家は欲望と好奇心をギラつかせ、女にもてたい−−」
2014.4.19 池田小菊の未発表小説"発掘" 志賀直哉に師事した作家 奈良
文豪・志賀直哉に師事した奈良の女性作家、池田小菊(1892~1967年)が執筆した未発表小説「ナハロフカ(無能者)」の草稿を奈良女子大の講師が"発掘"し、奈良市の市民団体「白樺(しらかば)サロンの会」の会誌「りずむ」に掲載した。
2014.4.3 【文芸月評】神話的な愛の輝き 闇が深いからこそ、まばゆい
<夏の夜には鳥が鳴いた。短く、太く、鳴く鳥だった>
2014.3.21 【ブンコに訊け】芥川賞作品の品切れ残念
芥川賞は有名だから、受賞作はすべて文庫で読めるかというと、さにあらず。
2014.3.4 書評:ラヴ・レター [著]小島信夫 - いとうせいこう(作家・クリエーター)
■この相変わらずの新しさは何だ
2014.2.25 書評:渡良瀬 [著]佐伯一麦 - 佐々木敦(批評家・早稲田大学教授)
■労働の日々、淡々と活き活きと
2014.1.30 【文芸月評】時を経て熟した思索
一滴ずつ沈殿させ結晶化
2014.1.29 津村節子さん「三陸の海」刊行 夫が愛した村 見つめ直す
作家の津村節子さん(85)が、東日本大震災の爪痕が残る岩手県の田野畑村に足を運び、私小説『三陸の海』(講談社)を書き上げた。
2014.1.20 【直木賞選考過程と講評】朝井さん「相当の大器」、姫野さん「誰にも似ていない」
姫野カオルコさん「昭和の犬」-「誰にも似ていない小説」
2013.12.24 【回顧2013】文芸
現実を受け止める・打ち破る
2013.11.26 書評:晩年様式集 イン・レイト・スタイル [著]大江健三郎 - 佐々木敦(批評家・早稲田大学教授)
■絶望でなく希望、深く透明な感動
2013.11.8 大江健三郎さん新作「晩年様式集」
大江健三郎さん(78)の新作『晩年様式集(イン・レイト・スタイル)』(講談社)は、3・11後に一変した創作生活を生々しく伝える異色作だ。
2013.9.30 【自作再訪】阿刀田高さん「ナポレオン狂」 自分の本性と合った簡潔な短編
■「作り物のおもしろさ」をひたすら追求してみようと
2013.9.12 歪んだ忌日 西村賢太さん
■私小説だからできること
2013.9.6 渡辺淳一さん 「不能」の戸惑い
新作「愛ふたたび」 「みんなに考えてもらいたい」
2013.9.2 「必ず電子書籍の時代が来る」 瀬戸内寂聴さん(91)
ケータイ小説に挑戦して話題になった瀬戸内寂聴さん。「私は何でも早すぎる」と話し、「必ず電子書籍の時代が来る」と展望する。
2013.8.27 ノーベル文学賞候補といわれた作家・安部公房の封印されてきた過去
今年没後20年を迎えた作家、安部公房。昨年、戦時中満州にいた安部公房が引揚船の中で執筆したといわれる未発表の短編『天使』(『(霊媒の話より)題未定:安部公房初期短篇集』(新潮社)に収録)が実弟宅で発見され、話題となったことも記憶に新しい。
2013.8.26 【話の肖像画】作家・瀬戸内寂聴(91)(1)発刊50年「夏の終り」が映画化
40歳のときに書いた「夏の終り」が映画になりました。
2013.8.26 『文学のことば』 荒川洋治著
未知の森を散策するような
2013.8.23 瀬戸内寂聴さん 卒寿の革命
過激さを増す生と性
2013.8.21 〝老年の性の葛藤〟実感込めて 渡辺淳一さん新刊「愛ふたたび」
医療の進歩で健康寿命がのびたことで、高齢者の性生活の悩みは切実さを増している。
2013.6.27 Interview:阿川弘之 私小説が自分にはピッタリ 最後の一冊「鮨 そのほか」刊行
「第三の新人」の作家の一人として知られる阿川弘之さん(92)が『鮨(すし) そのほか』(新潮社、1995円)を刊行し、東京都内で共同取材に応じた。
2013.6.20 永遠の青春小説家、太宰治 ダメ男小説、皮肉とユーモア
映画化され舞台化され、他の作家の手で"カバー"もされる人気作家・太宰治。筆名で最初の短編が雑誌に掲載されて今年で80年。永遠の青春小説家は、今も「青い」か。
2013.6.11 「ダ・ヴィンチ文学賞」改め 「本の物語」大賞
真藤順丈さんの人気小説『地図男』などを生み出した公募新人賞「ダ・ヴィンチ文学賞」(メディアファクトリー主催)が今年、新たな文学賞「『本の物語』大賞」として生まれ変わった。
2013.5.31 佐伯一麦が私小説2作 震災・身体の喪失と向き合う
失うことと、どう向き合えばいいのか。作家の佐伯一麦(53)が、東日本大震災を挟んで書き継いだ二つの小説で語っている。住まいの仙台市で震災に直面した私小説家は、震災の喪失感も作品に織り込んだ。
2013.5.8 Interview:佐伯一麦 家族の「断差」描き切る 長編小説『還れぬ家』刊行
仙台市在住の作家、佐伯一麦(かずみ)さん(53)が、長編小説『還れぬ家』(新潮社、2415円)を刊行した。
2013.4.19 きらら熱烈インタビュー 第95回 平山瑞穂さん
言葉のプロである小説家が、自身の執筆中の作品にも似た"もうひとつの世界"に迷い込む『ルドヴィカがいる』を上梓した平山瑞穂さん。
2013.4.8 【書評】『還れぬ家』 佐伯一麦著
評・松山 巖(評論家・作家) 家族を省みる私小説
2013.4.7 還れぬ家 佐伯一麦著 私小説の時空と現実との交差
冒頭、父親がアルツハイマー型認知症だという宣告を受ける。子供らが誰も寄りつかない家で病状を悪化させる父親。介護に疲弊する母親。同じ仙台市内に住む「私」は、妻とともに彼らを支援し始めるが、「私」の心には父母に対する根深い葛藤がわだかまっている。そういう日々が、私小説的に、丁寧に分厚く叙述されていく。
2013.3.14 本好き芸人又吉さん電子書籍語る 日本文学者キャンベルさんと
本大好き芸人のピース又吉さんと、日本文学者のロバート・キャンベルさんがおすすめの本や電子書籍の魅力について語るトークショーが13日夜、東京都内のカフェで開かれた。ホワイトデー前夜とあって、女性に贈る本や、恋愛小説についても語り合った。
2013.3.10 児童生徒の文学賞、あかつき賞5人を表彰
幡多郡黒潮町出身で私小説の代表的作家、上林暁(1902~80年)にちなみ、上林暁顕彰会(植田馨会長)が町内の児童生徒の作文を対象に毎年開催している「あかつき賞」の受賞5作品が決まり9日、同町入野の大方あかつき館で表彰式が行われた。
2013.3.6 ひと:小池真理子さん 「沈黙のひと」で吉川英治文学賞
2009年、85歳で亡くなった父をモデルに、一人の男の生と死を描いた「沈黙のひと」(文芸春秋)で栄冠を射止めた。吉川英治文学賞の発表のあった4日は、くしくも父の命日にあたる。
2013.2.25 【書評】『閉経記』 伊藤比呂美著
出産、子育て。再婚、海外移住。思春期の子どもたちの苦難と、母親の苦難。この作者のファンである私は、私小説のごとき著作物を長く読んできた。
2013.1.10 書き出し小説大賞・第7回秀作発表
書き出し小説とは、書き出しだけで成立したきわめてミニマムな小説スタイルである。
2012.12.29 【文芸月評】戦後社会が失ったもの
思いやり、謙虚…「虫食い」状態 17日の野間文芸賞の授賞式で、受賞作の山田詠美『ジェントルマン』に触れた選考委員の津島佑子さん(65)のあいさつは考えさせられた。
2012.12.17 【書評】『奇貨』 松浦理英子著
評・朝吹真理子(作家) 親密な関係を願う 同性同士の、さらに、一対一の関係でしか生まれない会話のリズムというのがある。
2012.12.17 【2012文芸回顧】にじみ出る命の尊さ
震災後の世界を問う ◆文芸 東日本大震災から1年が過ぎた3月、日本が特別招待国となった書籍展「サロン・デュ・リーブル」がパリで開かれた。震災についてシンポジウムで聞かれた角田光代さんは、このように語った。
2012.12.17 水村美苗さん「母の遺産 新聞小説」に大佛次郎賞 選評
優れた散文作品に贈られる大佛次郎賞は、39回目の今年、作家・水村美苗さんの小説『母の遺産 新聞小説』(中央公論新社・1890円)に決まった。一般推薦を含めた候補作の公募、予備選考を経て、最終選考で委員6氏が協議した。贈呈式は来年1月31日、東京・内幸町の帝国ホテルで、朝日賞、大佛次郎論壇賞、朝日スポーツ賞とともに開かれる。
2012.10.13 伝統と前衛精神を見事に結ぶ(評伝)
もし丸谷才一氏がいなかったら、1970年代以降の日本文学は、もっと殺風景で平板なものになっていたに違いない。
2012.10.13 丸谷才一さん死去、87歳…代表作「女ざかり」
「たった一人の反乱」「女ざかり」など、現代風俗を描いた市民小説で知られる作家で、日本芸術院会員の丸谷才一(まるや・さいいち、本名・根村才一=ねむら・さいいち)さんが13日午前7時25分、心不全のため死去した。87歳。
2012.10.9 四重奏 カルテット 小林信彦著 編集者の喜怒哀楽にじむ作品集
私小説に向かない作家と自己規定している小林信彦だが、五十年前のデビュー長編『虚栄の市』が大藪春彦ら身近だった存在を強く意識したモデル小説であり、続く『冬の神話』が小学校時代の集団疎開体験をベースにしていたのを見ても、むしろ何かしらモデルが必要な作家であるようだ。
2012.10.9 女同士のおしゃべりを書きたかった 「奇貨」作家 松浦理英子さん
性愛ではない。なのに、息苦しいほどに濃密。「親指Pの修業時代」「犬身」などの作品で知られる作家、松浦理英子さんが5年ぶりの新作「奇貨」を刊行した。テーマは「友愛」。私小説家の男が、同性愛者の女友達とその親友の関係に抱く複雑な感情を、緊密な筆致で描ききった。
2012.9.10 【書評】『父、断章』 辻原登著
評・尾崎真理子(本社編集委員) 昭和を生きた日本人 七つの短編のうち五つが、作者の生い立ちと接点を持つ。自伝的と呼ぶには断続的で空白が多く、年譜ともずれがある。にもかかわらず、読み終える頃には「辻原登」という生身の小説家が、紀伊半島の輪郭の中に姿を現す。
2012.9.3 「非モテ・非エリート文学」はなぜウケるのか 日経エンタテインメント!
芥川賞を受けた二人の小説家、西村賢太と田中慎弥の人気が続いている。受賞作ほか著作が純文学では異例の好セールスで、テレビなどメディアでも引っ張りだこだ。元日雇い工員と引きこもりという、非モテ、非エリートの小説家が、なぜブレイクしたのか。
2012.9.1 【文芸月評】家族、病・・・人生の陰影
父との葛藤や医師の甘苦 2009年4月号からの連載を今月完結させた佐伯一麦(かずみ)氏(53)「還(かえ)れぬ家」(新潮)は、アルツハイマー型の認知症を患い、同年3月に死去した父親をみとった私小説だ。
2012.8.16 不動産情報を私小説のように紹介する「東京妄想不動産」開始 -ALIVE
不動産仲介業を手掛けるALIVEは、不動産情報を小説仕立てで紹介する「東京妄想不動産」を提供開始した。
2012.8.3 60歳を過ぎたら、自分の人生に決着をつける "生涯現役"貫く 作家・森村誠一氏
79歳になっても年間数冊の小説を書き下ろすなど、"生涯現役"を貫く作家の森村誠一氏。「超高齢社会を迎えた日本で、高齢者はどう生きていけばいいか」と尋ねると、「老後は、他人から干渉されない人生を歩めるのだから、やりたいことをやって、ぜひ自分の人生に決着をつけてほしい」とアドバイスしてくれた。
2012.7.29 8月号 早稲田大学教授・石原千秋 綿矢りさは文壇の蒼井優?
芥川賞が鹿島田真希に決まった。鹿島田真希の『冥土めぐり』でなければまた「該当なし」かと思っていたので、選考委員に敬意を表したい。
2012.7.22 島尾敏雄が住んだ奄美の旧官舎を一般公開
夫婦の葛藤を描いた私小説的な「死の棘(とげ)」などの作品で知られる作家、島尾敏雄(1917~86年)が、鹿児島県立図書館奄美分館長時代に10年間暮らした鹿児島県奄美市名瀬小俣町の旧官舎の一般公開が20日、始まった。
2012.7.8 【著者に聞きたい】三木卓さん 『K』
■過ごした時間が意味を持つ 「47年間一緒に暮らした相手がどんな人だったのか?なんて考えているうちに『これは小説にしないと』と。"キツイ話"だから、とにかく面白おかしく笑って読んでもらえるように意識しましたね」
2012.7.2 【書評】『雲をつかむ話』 多和田葉子著
ロバートキャンベル(日本文学研究者・東京大教授) 騙され、引き込まれる 「雲をつかむ話」の「雲」とは何だろうか。「話」であれば「とらえどころがない」が特徴だと思うが、山中で見る雲は「木のまわりを巡り、岩を抱くように滞ったかと思うと、幕のように張り、練り絹のようにしなる……」(斎藤拙堂〔一七九七―一八六五〕「雲喩(くものゆ)」、もと漢文)、というように、むかしから自在に湧き、流れて、つかめなさとは別に何かに似ているところが日本語の「雲」の身上である。
2012.6.25 本当の詩人だった妻…三木卓さん 私小説「K」
「ぼくには、この人がよくわからなかった」。5年前に72歳で先立たれた妻との関係を見つめ直した私小説「K」(講談社)を、作家の三木卓さん(77)が発表した。詩人の妻との少し変わった47年間の生活をつづる作品は、夫婦とは、文学とは何かを考えさせる。
2012.6.20 満島ひかり、寂聴さんになる…出家前の私小説「夏の終り」来年映画化
女優の満島ひかり(26)が、作家で僧侶の瀬戸内寂聴さん(90)の私小説を映画化する「夏の終り」(熊切和嘉監督)に主演する。女流文学賞を受賞した寂聴さんの代表作で、満島は、妻子ある年上の作家と年下の男性との三角関係におぼれ、苦悩する難役に体当たりで挑む。来年公開予定。
2012.6.10 【倉橋健一の文学教室】(36)宇野浩二『思い川』 小説の鬼のなせる技
『思い川』は昭和23年、文芸雑誌「人間」に連載された、宇野浩二晩年の代表作です。このころ社会はまだ敗戦から立ち直れず、人心もすっかり荒廃し切ったそんな時代にあって、これはまあ、人間の真心をひたすら見つめ続けた小説でしたから、あるいは読んだ人びとにとって、大いなるカタルシス(心の浄化作用)になったかもしれません。
2012.6.7 子供も大人も心の旅路…川上弘美さん、初のファンタジー長編
「子供も大人も、楽しむことができる作品を書きたかった」。作家の川上弘美さん(54)が、初のファンタジー長編『七夜物語』(朝日新聞出版)を刊行した。温かくて懐かしい、けれど、胸をざわつかせる小説だ。
2012.6.3 今週の本棚:鴻巣友季子・評 『母の遺産−新聞小説』=水村美苗・著
◇美醜織りなす母と娘の愛と挫折
2012.4.21 瀬戸内寂聴さん特別展始まる 県立文学書道館
徳島市出身の作家で僧侶の瀬戸内寂聴さん(89)が伝記小説で描いた女性たちを紹介する特別展「恋と革命に生きた女たち」が21日、同市の県立文学書道館で始まった。6月10日まで。
2008.12.1 きらら著者インタビュー いしいしんじ『四とそれ以上の国』
四国を書くにあたってはまだ声にならないものに耳を澄ませて聞こえるまで待っていた 地名を書けたという驚き どこだか特定できない、遠い国の人たちの不思議感に満ちた人生を描く。そんな神話性の高い物語世界を表現してきたいしいしんじさんが、最新作『四とそれ以上の国』で舞台に選んだのは意外にも四国である。なぜ特定の地名が出てきたのか、なぜ四国なのか。そして"それ以"とは、何なのだろうか。ご本人に話をうかがってみると、そこにたどり着いた「必然」が見えてきた。
2008.5.30 作家の読書道:第79回 中島京子さん
田山花袋の『蒲団』を題材にした『FUTON』でデビュー、その確かな観察眼と描写力、そしてユーモアのエッセンスで、毎回読み手を虜にしてしまう中島京子さん。言葉遊びの楽しさに気づいた本、暗唱できるほどお気に入りのフレーズ、そして読みふけった海外文学の数々…。小説家デビューするまでの道のりも交えて、その渋くて奥深い読書遍歴を語ってくださいました。
2007.8.1 きらら熱烈インタビュー 第25回 平山瑞穂 さん
実は自分自身も後から気づくのですが、僕の作品はみな共通点があるんです 『ラス・マンチャス通信』で第16回日本ファンタジーノベル大賞を受賞してデビュー、作品を発表するごとに作家としての新たな一面を覗かせてくれる平山瑞穂さん。
2006.11.1 第30回すばる文学賞・受賞者インタビュー 「瀬戸良枝」
全編を通して、不機嫌な身体がのたうち、吠えている。受賞作『幻をなぐる』は、その不機嫌さや煩悶が読み手に皮膚感覚で伝播してくるような物語である。「太くて短い手足と、ぱんぱんに膨らんだ胴体しか持たない」滑稽で醜い身体の主人公「中川」。子供の頃から不器用で、天の邪鬼で、自ら壁を作り、誰とも親密に心を通わすことができない。
2005.5.12 著者インタビュー - 柳美里さん『雨と夢のあとに』
--『雨と夢のあとに』の物語を思いつかれたきっかけから聞かせてください。
2004.11.1 第28回すばる文学賞・受賞者インタビュー 「朝倉祐弥」
3ページ目で、いったん文字から目を離した。自分が今まで、いかに軟らかい文体に慣らされてきたかを痛感したのだ。
2004.2.1 インタビュー 作家「長嶋有」
「今年の夏は、家の中でミノムシを発見したんですよ。家の外じゃなくて中ですよ。家の中がもう外なんですよ」
2003.5.31 作家の読書道:第20回 片山 恭一さん
恋人を失った少年が2人の日々を振り返る切ない物語『世界の中心で、愛をさけぶ』が若者から圧倒的な支持を得、文芸書としては異例のロングセラーとなっている片山恭一さん。近著『空のレンズ』ではデジタル世代を描き、また異なる作風を披露、さらに今後はご自身と同世代の人々の物語を書く予定だとか。そんな片山さん、理系出身で、意外にも高校生までは文芸書とは縁がなかったそう。では、読書に目覚めたきっかけとは…?
2001.7.1 インタビュー 作家「黒川創」
黒川創の新しい小説『もどろき』は、京都を舞台にした三代にわたる家族――祖父、父、そして私――の物語だ。祖父と父が相次いでこの世を去るという思いがけない事態に遭遇し、老朽化した家屋をどう始末したものか思案に暮れる主人公の男性が、傍らにいる妹に「俺、小説書く」と宣言する。評論家として優れた仕事を残してきた黒川が小説の執筆に転じた背景を推測するうえで、重要な鍵を握る作品ではないだろうか。
2001.1.31 作家の読書道:第3回 藤田 宜永さん
「WEB本の雑誌」の自称注目コーナー「作家の読書道」第三回目に登場するのは、奥様の小池真理子さんとともに軽井沢生活を満喫されている藤田宜永さん。我々「WEB本の雑誌」編集部はいざ軽井沢へ。 高校時代の本との出会いから、フランス留学時代のこと。4トントラック二台分の本を携えて引っ越された軽井沢での執筆生活について伺ってきました。
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