河野 裕子(かわの ゆうこ、1946年7月24日 - 2010年8月12日)は、日本の歌人。「塔」選者。夫は歌人の永田和宏。長男永田淳、長女永田紅も歌人。
宮柊二に師事。瑞々しい言葉で心情をのびやかに表現した。晩年は乳がんに苦しみ、生と死に対峙する歌を詠んだ。歌集に『ひるがほ』(1976年)、『桜森』(1981年)、『母系』(2008年)などがある。
熊本県上益城郡御船町に生まれ、滋賀県石部町(現湖南市)に育つ。京都女子高等学校を経て京都女子大学文学部国文科卒業。高校時代より作歌を始め、大学4回生(23歳)のときに角川短歌賞受賞。宮柊二に師事。みずみずしい青春の恋愛歌を収め、新鮮な言葉で女性の心をのびやかにうたった第1歌集『森のやうに獣のやうに』でデビュー。感覚と身体性を総動員して生の実感を表現する作風で、戦後の女性短歌のトップランナーであった。毎日新聞歌壇、NHK短歌の選者や織田作之助賞の選考委員のほか、夫永田和宏と共に「宮中歌会始」選者も務めた。
晩年は乳がんと闘病し、その境涯を多く歌に詠んだ。また、木村敏のカウンセリングを受けていた。2010年8月12日に死去。
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