野阿 梓|のあ あずさ|1954年 - は日本のSF小説家であり、耽美小説作家でもある。本名等は、非公開。
福岡県福岡市出身。
父は推理作家の石沢英太郎(1916 - 1988)。
1979年、西南学院大学文学部を卒業。同年、大学時代に書いた処女作『花狩人』で第5回ハヤカワ・SFコンテスト入選第1席を受賞 。
*同作品はパロディを多用し、現代史および人類の文化史全体への批判的参照を行いつつ、少女漫画的であると同時に硬質な幻想世界を構築している。流麗な文章と構成力が高く評価された。本作品に埋め込まれた現実を冷徹に見つめる政治思想と耽美性は、後の長編の主題をすでに先取りして表現している。
1980年、自費出版で『ガロ作品総目録』(はなのまり名義)を製作。編集者の長井勝一の自伝でも言及された。
萩尾望都のファンであった。
すでに『花狩人』、『ハムレット行』などの初期短編で示されていたが、耽美的少年愛を描く側面があり、ここより、1991年に耽美小説家山藍紫姫子の知己となり、「やおい」についての論評等を行うようになった。野阿は自身を耽美やおいSF作家とも称しているが、通常のやおい作家とは概念が異なる。
日本SF作家クラブ所属。
朝日新聞2008年3月2日に掲載された巽孝之による『伯林星列』の書評では「九州大学医学図書館司書」と記されている。
飛浩隆は「自分にとっての日本SFオールタイムベスト」を問われた際に、『兇天使』と採ると『マインド・イーター[完全版]』(水見稜)の解説で記している。
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