三浦 しをん(みうら しをん、女性、本名同じ、1976年〈昭和51年〉9月23日 - )は、日本の小説家・随筆家。
東京都出身。父は上代文学・伝承文学研究者で千葉大学名誉教授の三浦佑之。
横浜雙葉中学校・高等学校を卒業し、1995年4月に早稲田大学第一文学部に入学。翌年、同学部文学科演劇専修
に進む。当初、三浦は編集者として出版社に就職することを志望しており、大学4年となった1998年には、出版各社に対して就職活動を行っていた。その後は、町田駅前の大型古書店「高原書店」にアルバイトとして2001年まで勤務していた。
ボイルドエッグズを立ち上げた村上から小説を書くよう叱咤激励され、「『自分の就職活動』なら書けるのでは」と提案されたこともあって、1999年秋から執筆に着手する。2000年4月に、自らの就職活動の経験をもとに3か月かけて書きあげた処女小説『格闘する者に○』(草思社)を出版した。だが、「これは違う、書きたいものではない」と思い、その後もなかなか作家としての実感は持てなかった。2年後の2002年、4作目の『秘密の花園』で近づいた手応えをつかむ。その後、2005年には『私が語りはじめた彼は』で山本周五郎賞候補、同年7月には『むかしのはなし』で直木賞候補となった。この3作が最も試行錯誤した時期だった。
2006年8月に『まほろ駅前多田便利軒』で同年上半期の直木賞を受賞した。誕生日前の29歳での受賞であり、20代での直木賞受賞は、堤千代、平岩弓枝、山田詠美に続く4人目である。
2011年3月13日にボイルドエッグズとの契約が切れ、マネジメントも含めて自立する。
2012年、『舟を編む』が本屋大賞に選ばれる。2014年、『仏果を得ず』が第2回Osaka Book One Project(現大阪ほんま本大賞)選定作となる。2015年、『あの家に暮らす四人の女』が織田作之助賞に選ばれた。
2004年から雑誌『Cobalt』にてCobalt短編小説賞の選考委員、2008年から太宰治賞の選考委員、2009年から手塚治虫文化賞の選考委員、2012年からR-18文学賞の選考委員を務めている。2020年3月に直木賞選考委員に就任
2018年刊の『ののはな通信』で第25回島清恋愛文学賞及び第7回河合隼雄物語賞受賞。
2019年、植物学専攻の大学院生を描いた『愛なき世界』で、作家としては初めてとなる日本植物学会賞特別賞を受賞。
2024年、ネイルオブザイヤー2024を受賞。
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