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2013年2月上旬の小説ニュース(外部リンク)

2013年2月上旬の小説に関係するニュースへのリンク集です。新人賞情報に限りません。
文学、エンターテイメント等、ジャンルは問いません。また、電子書籍端末について等、小説限定の話題でなくとも出版に関するものは含みます。
更新情報をTwitterでつぶやいていますので、よければフォローくださいませ。
 

2013.2.10(日)

【書評】ハピネス [著]桐野夏生 [評者]楊逸(作家)

■微妙で複雑なママ友の世界 有紗は、3歳になる娘と江東区の巨大な埋め立て地に建つタワーマンションの29階に住んでいる若いママ。離婚を迫るメールが届いたきり、連絡を断った夫の俊平は、アメリカに単身赴任中である。

電子書籍ストア「キンドル」圧勝? 「楽天Kobo」は巻き返せるのか!

インターネット販売大手のアマゾンと楽天がそろって、国内の電子書籍市場に参入を果たした2012年。アマゾン「Kindle」と楽天「kobo Touch」などのリーダー端末とともに、「本」を販売する電子書籍ストアの利用者の獲得競争が激しくなっている。

世代を超えて作家が描き継ぐ戦争の記憶

GHQの検閲により多くが削除された坂口安吾の小説『戦争と一人の女』。十数年前に無削除版が発表され、戦争の正体に疑問を持ち始めていた近藤ようこは、マンガ化を決意した。およそ6年の歳月をかけて発表された意欲作だ。

【書評】『しょうがの味は熱い』綿矢りさ著

■内なる意識の流れを一気に 〈整頓せずにつめ込んできた憂鬱が扉の留め金の弱っている戸棚からなだれ落ちてくるのは、きまって夕方だ〉

注意! "幸福でなければいけない"病に取り憑かれる人々

「幸せになりたい」。家族や友達にだって「幸せになって欲しい」。それは誰もが願うこと。しかし、みんなが幸福でなければならない世界だったら、一体どうなってしまうのだろうか?

【書評】『古井由吉自撰作品 全8巻』古井由吉著

手強(てごわ)い、というよりも、畏怖に近い。「書評」なるものを不能とする書物が、世には稀(まれ)にある。理由はただ一点。作品としてすでに提示されているにもかかわらず、いまだ作品内で作品そのものが生成され続けているということ-。

メディアアートと文学融合

先端技術を用いた現代美術・メディアアートと新旧の文学作品を融合させた企画展「文学Media Art展~紀貫之からライトノベルまで」が9日、高知市丸ノ内の県立文学館で始まった。コンピューターグラフィックス(CG)などを用い、映像や音、香りなどをコラボレーションさせ、新たな感覚で文学を楽しむことができる。4月7日まで。

電撃文庫創刊20周年大感謝プロジェクト

2013年、電撃文庫は記念すべき"創刊20周年"を迎えます。電撃文庫を支えてくださったすべての読者のみなさまに、超特大の感謝をこめて――「電撃文庫創刊20周年大感謝プロジェクト」を始動します!

ドイツ文学者の岩淵達治氏死去

岩淵 達治氏(いわぶち・たつじ=ドイツ文学者、演出家)7日、東京都内の病院で死去、85歳。

遺体掘り起こしへ=ノーベル文学賞作家-チリ

【サンティアゴAFP=時事】1971年にノーベル文学賞を受賞した南米チリの作家、故パブロ・ネルーダ氏の遺体を、チリ司法当局が掘り起こす方針を決めた。

書き出し小説大賞・第10回秀作発表

書き出し小説とは、書き出しだけで成立したきわめてミニマムな小説スタイルである。

2013.2.9(土)

【Spot the 電撃文庫】『ジョシコーセーの成分。』で期待と不安をまぜこぜにした女の子たちの青春を描いたハセガワケイスケ先生を直撃

電撃文庫で活躍する作家陣のメールインタビューをお届けする"Spot the 電撃文庫"。第67回となる今回は、『ジョシコーセーの成分。 SCHOOL GIRL OVERFLOW』を執筆したハセガワケイスケ先生のインタビューを掲載する。

ボーマス、東方、ニコつく、文学フリマ ニコニコ超会議2併催の同人イベント

4月27、28日に開催する動画コミュニティーサービス"niconico"の祭典"ニコニコ超会議2"。幕張メッセを貸し切って、ニコニコ動画のほぼすべてを地上に再現するというめちゃくちゃ規模の大きなイベントだ。

小説に触発され出店

有機野菜を原料にした商品の製造・販売を手掛ける「結 YUI」(帯広市東4南4)代表の本間辰郎さん(55)が、郷土作家の父辰弥さん(84)と共に、有機栽培の食材を中心とした飲食店「立ち食い処『結』(ゆい)」を3月1日、帯広市内の広小路商店街にオープンする。

美しき官能小説家・うかみ綾乃先生に学ぶ「文字にしか表現できないエロス」ってなんですか?

官能小説の登竜門である「団鬼六賞」を受賞して話題となった、うかみ綾乃さんの『蝮(まむし)の舌』。しかし驚いたのは、この小説が昨年末に「日本図書館協会選定図書」に選定されたことだった。

【話題の本】『別れる力 大人の流儀3』伊集院静著

生きる厳しさを教えてくれる 人気作家、伊集院静氏の『大人の流儀』『続・大人の流儀』に次ぐシリーズ第3弾。別れをテーマにつづり、昨年12月発売、刷り部数は8日までに28万部に達した。

全校の女子420人に告白する地獄の"全告ツアー"が開幕! 「放課後ライトノベル」第128回は『四百二十連敗ガール』でベストヒロインを探します

来週は自分でブラックサンダーでも買って寂しさを紛らわそうと考えている良い子のみんな,こんにちは! 「放課後ライトノベル」の時間だよ!

新たなロマンス小説が日本上陸

「新時代エロティカ、全世界を席捲(せっけん)!」

2013.2.8(金)

ヘミングウェイの孫娘「一族の呪い去った」 親族7人自殺を克服…希望の映画

ボクシングや闘牛を好み、男のダンディズムを感じさせる作風でいまも根強いファンを持つ米国を代表する作家、アーネスト・ヘミングウェー=写真。本人を含めて親族計7人が精神疾患による自殺で人生を終えた悲劇の血族としても知られる。

空前のゾンビブーム! 死人になったほうがマシな時代!?

"ウォーカー"と呼ばれるゾンビで溢れかえったアメリカを舞台に、さまざまな人間模様を描き、全米で異例の大ヒットとなった『ウォーキング・デッド』。世界中でブームを巻き起こしているゾンビだが、その人気は日本でもとどまらない。

Amazonが中古eブックのマーケットプレースを開業へ

Amazonは、中古のeブックを売ろうとしている。

ラノベ質問状 : 「中二病でも恋がしたい!」 編集も元中二病? 今後は残念なキャラが続々登場

話題のライトノベルの魅力を担当編集者が語る「ラノベ質問状」。今回は、「中二病でも恋がしたい!」(虎虎著、逢坂望美画)です。京都アニメーションのKAエスマ文庫編集部の担当者に作品の魅力を聞きました。

ログ・ホライズン : 「まおゆう」に続き橙乃作品アニメ化 NHKで今秋放送

ライトノベル「まおゆう魔王勇者」で人気の橙乃ままれさんによるファンタジー小説「ログ・ホライズン」(エンターブレイン)が今秋にNHK Eテレでアニメ化されることが8日、明らかになった。

星空文庫デベロッパーズ

星空文庫の開発者向け情報。

148回芥川賞作品「abさんご」(文藝春秋)、電子書籍で配信

2月9日からKindleストアで配信する。同作を収録した小説集から表題作「abさんご」のみを電子化したオリジナル書籍。価格は900円(税込み)。

あすなろ青春文学賞 優秀賞決まる 短編小説 花島さん 詩 保積さん

金沢文芸館(尾張町)が若者対象に募集した「あすなろ青春文学賞」の受賞者が決まった。短編小説部門は、花島梨沙さん(20)=金沢学院大二年=の「深海魚」、詩部門は、保積里紗さん(17)=金沢商業高校二年=の「真夏のメランコリー」が優秀賞に輝いた。

柴田トヨさんの半生を映画化 主演は八千草薫さん

先月20日に老衰のため101歳で亡くなった詩人、柴田トヨさんの半生が映画化され、今秋公開されることが決まった。配給の松竹が発表した。

高橋揆一郎の文学

■高橋揆一郎の文学 北の大地に生きて

日の目見なかった川端康成の短編、初の活字化

川端康成(1899~1972年)の未発表短編が、7日発売の文芸誌「新潮」に掲載された。

2013.2.7(木)

<センター試験>国語の平均点は過去最低 小林秀雄で苦戦

先月実施された大学入試センター試験で、国語の平均点が過去最低になったことが分かった。

実写は日テレの公開作が充実 乱歩賞受賞作『脳男』に期待

ここ数年、テレビ局が映画製作の中心に参画し、日本の興行界を引っ張ってきた。今年の公開作は挑戦的な実写作品がそろっている。

東京創元社、「あなたの復刊してほしい創元推理文庫2013」を開催

東京創元社は、「あなたの復刊してほしい創元推理文庫2013」を開催することを発表した。

現代の「好色一代女」…島田雅彦さんが新刊

今年でデビュー30周年を迎えた作家・島田雅彦さん(51)が新刊『傾国子女』(文芸春秋)を刊行した。井原西鶴の作品をモチーフに現代の女性の生涯を描いた小説だ。

著者インタビュー -中山七里『さよならドビュッシー』

ピアニストを目指す16歳の遥は祖父と従姉妹とともに火事に遭い、一人だけ生き残ったものの全身大火傷の大怪我を負う。それでも夢を諦めず、コンクール優勝を目指して猛レッスンに励む遥。だが周囲で不吉な出来事が次々と起こり、ついに殺人事件まで発生する――。

【文化部発】村上春樹さんを先取りする「新しさ」

作家のインタビュー記事は、現代の問題点を突く表現者ならではの派手な言葉をクローズアップすることが多い。でも「文芸」である以上どんな文章で書かれているかに触れないと作品の良さは十分伝わらない。そ

朝井リョウ 直木賞に決まって サラダがおいしいと言われたような

「なんだかんだ、サラダが一番おいしかったね」。テーブルには、あなたが時間と手間をかけて作ったビーフシチューや、油の温度や揚げるタイミングにとても気をつかったエビフライなどが並んでいる。その中で真っ先に、生の野菜を切っただけのサラダを褒められたとして、なんだかむずがゆい気持ちにならないだろうか。

辻邦生さん、学生時代の日記見つかる

「背教者ユリアヌス」「西行花伝」などの小説で知られる作家でフランス文学者の辻邦生さん(1925~99年)が、長野県の旧制松本高校時代から東大在学時にかけて書いた日記が見つかったことが、分かった。一昨年12月に亡くなった妻の佐保子さんが生前、学習院大学史料館に寄贈していた資料の中から発見された。

【動画】文豪の愛の言葉にうっとり、鎌倉文学館でバレンタイン企画展 『ビブリア古書堂』原画展も/神奈川

バレンタインデーを控え、文豪が残した愛の言葉を紹介する企画展「愛は言葉だ!文豪のハートに触れるバレンタイン」が、鎌倉文学館(鎌倉市長谷)で開催、好評を集めている。

電子書籍ユーザーの約3割が「Kindleストア」利用――ジャストシステムの月次定点調査

ジャストシステムは、2013年1月度の「モバイル&ソーシャルメディア月次定点調査」を実施。最も利用されている電子書籍リーダーは「iPad」で、ユーザーの約3割が「Kindleストア」を利用するという結果が出た。

2月17日を「電子書籍の日」に認定、「BookLive!」のローンチ日にちなんで

電子書籍ストア「BookLive!」を運営する株式会社BookLiveは、2月17日が「電子書籍の日」として日本記念日協会に認定されたと発表した。BookLive!のサービスが2011年2月17日にスタートしたことにちなんで、BookLiveが同協会に申請していたという。

2013.2.6(水)

【連載】県立図書館「廃止」を問う(8)=デジタル化 遠隔地をカバーするには/神奈川

地理的、時間的に来館できない人々にも図書館が役立つには、どうすればいいのか。

ついに「本屋大賞」受賞なるか? 宮部みゆき『ソロモンの偽証』

宮部みゆきさんの5年ぶりのミステリー長編『ソロモンの偽証』が、2013年本屋大賞にノミネートされました。

どこまで許せる? かわいい女の子の裏切り行為

もしも友達や家族、恋人に裏切られたとしたら、どんなに好きでも、仲良しでも、やはりなかなか許せないもの。「かわいいから許す!」なんてよく言うが、いくらかわいくても限度があるだろう。

映画『プラチナデータ』で二宮和也が演じた"いけすかない男"

人気ジャニーズグループ「嵐」のメンバーであり、クリント・イーストウッド監督作品に出演もするなど、俳優としての実力にも磨きをかけている二宮和也。『ダ・ヴィンチ』3月号では、3月公開の東野圭吾原作映画『プラチナデータ』にかけた、俳優としての想いを語っている。

「iBookstore」に青空文庫の無料コンテンツ約100作品が登場

昨年後半に「坊っちゃん」がひっそりと追加されて以降、日本語のコンテンツはまったく追加される兆しのなかったAppleの電子書籍サービス、iBookstore。

刊行後10年以上が半数超=学校図書館の百科事典-文科省調査

2011年度末現在で全国の公立学校の図書館に置かれている百科事典や図鑑のうち、刊行後10年以上経過しているものは全体の半数を超えていることが5日、文部科学省の調査で分かった。文科省は、内容が古くなった図書の更新などを求める通知を都道府県教育委員会に出した。

恋愛小説から読み解く男の選び方『女子・結婚・男選び あるいは〈選ばれ男子〉』

結婚したい思いはあるのに、なかなか相手が見つからないというあなた。

全国91か所の文学館ガイド

国内の主な文学館を紹介する「増補改訂版 全国文学館ガイド」=写真=が、小学館から出版された。

寄席:KAAT式らくごの会〜文学しばり〜 喬太郎の八雲怪談にすごみ=評・濱田元子

「文学しばり」のもと、柳家喬太郎が小泉八雲作品に、桂吉坊が川上弘美作品にそれぞれ挑んだ。夜の部で「梅津忠兵衛」「雉(きじ)政談」を演じた喬太郎。創作のさえはもちろん、危ういまでの狂気をはらんだ表現力は、八雲怪談の世界を立体的な像として結び、一層のすごみに導いた。

第64回読売文学賞…受賞7氏と作品

第64回読売文学賞が決まりました(随筆・紀行賞は受賞作なし)。選考委員の選評を紹介します。

2013.2.5(火)

昨年いちばん面白かった電子書籍は? 「電子書籍アワード2013」開催決定

昨年は、楽天が7月に専用端末「コボ」、米グーグルが9月にタブレット型端末「ネクサス7」、アマゾンが11月に専用端末「キンドル」を、それぞれ発売。

「啄木記念館」の運営財団解散、盛岡市に譲渡へ

岩手県盛岡市玉山区渋民の財団法人石川啄木記念館(嵯峨忠雄理事長)が今年11月末で解散し、同館を市が引き継ぐことが分かった。

【本の話をしよう】他人には決められない成功と幸せの定義 柴崎友香

年齢を重ねてきておもしろいなと思うことの一つは、テレビの中の人が年を取っていくのを見られることだ。

中国短編文学賞に280編応募

作家重松清さんが選者を務める、第45回中国短編文学賞(中国新聞社主催)の応募状況が4日まとまった。中国5県の273人から、280編が寄せられた。賞を一新し、現在の名称に改めた1999年以降、応募者、作品数とも同年に次いで2番目に多かった。

児童虐待 救いの道…坪田文学賞「きみはいい子」

第28回坪田譲治文学賞(岡山市主催)の受賞作に決まった、神奈川県在住の作家中脇初枝さん(39)の小説「きみはいい子」(ポプラ社)。平易な文体で児童虐待という重いテーマに挑んでおり、中脇さんは「報道で伝えられる虐待は最悪の状況に至った事例が多い。そうなる前に、『こういう道があるんだ』と作品を通して示したかった」と語る。

現代俳句大賞にキーンさん 短詩型文学への功績評価

第13回現代俳句大賞(現代俳句協会主催)は5日までに、日本文学研究者のドナルド・キーンさん(90)に決まった。賞金は30万円。授賞式は10月26日、第50回現代俳句全国大会と併せて開かれる予定。

EPUBがISO/IEC JTC1に提案される、国際標準番号「DTS-30135」付与

電子出版の業界団体であるIDPF(International Digital PublishingForum、国際デジタル出版フォーラム)が策定した電子書籍のデータ形式で、事実上の世界標準(デファクトスタンダード)となっている「EPUB」が2月4日、ISO/IEC JTC1に提案され、「DTS-30135」という番号が付与された。一般社団法人日本電子出版協会(JEPA)が5日、発表した。

2013.2.4(月)

志茂田景樹が執筆、キリン募金を絵本に

北海道・釧路市動物園にキリンを寄贈しようと地元の主婦らが進めている募金活動を、作家の志茂田景樹が絵本にすることが決まり、釧路市内で4日、活動する市民団体メンバーとの交流会が開かれた。

「石牟礼道子全集」完結で記念イベント

水俣病患者からの聞き取りをもとに描いた小説『苦海浄土』などで知られる作家、石牟礼道子さん(85)の全集(藤原書店、全17巻+別巻1)の本巻部分の刊行が、2月刊行の第16巻で完結する。

国内書籍市場縮小 止まらず オリコン調査

市場調査会社「オリコン」が実施した平成24年(1月2日~12月30日の52週間)の国内書籍市場の調査によると、市場全体の売り上げは前年比5・4%減の1兆528億円で、統計を取り始めた21年から3年連続で減少。

電通がYouTubeにマンガチャンネル開設、ドラゴンボール全巻を無料配信

株式会社電通は4日、動画共有サイト「YouTube」においてマンガチャンネル「MANGAPOLO(マンガポーロ)」を開設した。電通が持つ国内出版社とのネットワークを生かし、出版社の正規コンテンツを配信していく。

TDRアニメCMヒロイン描く小説、ショートストーリー5話を順次公開。

オリエンタルランドは、東京ディズニーリゾートのアニメCM「夢がかなう場所 ―Where Dreams Come True―」では描ききれなかった、ヒロインがパークで体験したショートストーリーを特設ページ(http://www.tokyodisneyresort.co.jp/special/shortstory/)で公開している。

2013.2.3(日)

【書評】abさんご [著]黒田夏子 [評者]小野正嗣(作家・明治学院大学専任講師)

■読むことの不自由さからの解放 〈読む〉とはどのような行為なのか? 画面をありのままに見ることの困難さを繰り返し述べてきた国際的な映画批評家・蓮實重彦氏が映画について述べたことは、文学にも当てはまる。我々は読んでいるつもりで何も読めていない。『abさんご』を読むとは、我々のまなざしが文字に触れることを妨げる思い込みから自由になることなのだ。

「しゅららぼんばい」長浜盆梅展に登場 小説映画化へPR

滋賀県長浜市港町の慶雲館で開催されている長浜盆梅展の会場出口に、赤い学生服を着た「しゅららぼんばい」と名付けられた盆梅が登場して観光客の目を引いている。

川端康成、未発表小説の原稿 29歳、投稿するも没?

川端康成(1899~1972)が昭和3(1928)年、29歳で書いたと見られる未発表小説「勤王の神」の自筆原稿が見つかった。川端研究の専門家で、原稿を所蔵する鶴見大学の片山倫太郎教授が確認した。読み物誌に書き送ったが没になったらしく、後のノーベル賞作家が若いころは苦労していた様子がしのばれる。

【手帖】常盤新平さんのエッセー集が遺作に

小説『遠いアメリカ』などを発表した直木賞作家で、米現代文学などの翻訳や洗練されたエッセーでも知られた常盤新平さんが先月、81歳で亡くなった。昨年12月に刊行され、遺作となったエッセー集『明日の友を数えれば』(幻戯(げんき)書房・2625円)では、70代以降、この10年の常盤さんの日々の思いや暮らしぶりをうかがえる。

【文芸月評】懐の深さを失う日本

重い叙述と重なり合う 東日本大震災から2年近くが過ぎ、文芸誌では毎月のように、あの災害を踏まえた作品を見かける。1月は、宮城・石巻生まれの辺見庸さん(68)が、震災後の自身の■(くら)い心境を映した久々の小説「青い花」(すばる)を発表した。

【書評】『abさんご』黒田夏子著

■再発見されたような日本語 75歳という史上最高齢で芥川賞を受賞した話題作である。驚くべきは年齢ではなく、その大胆な書法だ。

【新・仕事の周辺】安部龍太郎(直木賞作家) 受賞狂詩曲(ラプソディー)

直木賞をとったら大変な騒ぎになるとは聞いていたが、まさかこれほどとは思わなかった。受賞の記者会見場のカメラやTVカメラの多さにも圧倒されたが、大変なのは翌日からだった。

2013.2.2(土)

【Spot the 電撃文庫】アクション過剰なヒートフルファンタジー『灰燼のカーディナル・レッド』でデビューした西村西先生にインタビュー!!

電撃文庫で活躍する作家陣のメールインタビューをお届けする"Spot the 電撃文庫"。第66回となる今回は、『灰燼のカーディナル・レッド』を執筆した西村西(にしむら せい)先生のインタビューを掲載する。

乙女系女子が「鬼は内」と叫びたくなるイケメン鬼とは?

2月3日は節分の日。「鬼は外、福は内」の掛け声とともに豆を撒くのが習わしだが、鬼の中にも優しい鬼や魅力的な鬼だってたくさんいる。そこで、今回は乙女向けのマンガ、ゲームなどの中から、「こんな鬼だったらむしろ大歓迎!」というものを紹介してみよう。

思考を具現化する奇跡の力。「放課後ライトノベル」第127回は『再生のパラダイムシフト』で"想像"を"創造"せよ!

「頭の中で考えたものを,今すぐ,目の前に作り出せればいいのに」。読者諸氏は,そんなふうに考えたことはないだろうか。

電子化名著、無料でどうぞ=国会図書館13作品、3月まで-文化庁と民間書店

国立国会図書館に所蔵される名著を民間の電子書店を通じ無料配信する実験が始まった。同館の蔵書がスマートフォンなど電子端末で読めるよう、蔵書の画像データを電子書籍化し配信するもので、初めての試み。期間は3月3日まで。

長崎・佐世保文学賞功労賞に90歳俳人

佐世保地域の文芸振興に寄与した人に贈られる佐世保文学賞の功労賞に、佐世保市世知原町の俳人、片山茂さん(90)が選ばれた。地元に根ざした長年の句作や俳句指導が評価された。

電子書籍は本当に紙の本よりエコか?

ウンベルト・エーコが、紙の本は完璧な媒体であり、改善すべきことはないと主張しているのは、もっともなことだ。一方でウェブを巡回してみると、電子書籍リーダーの熱狂がゆっくりと広がりつつあることはすぐにわかる。

2013.2.1(金)

『フルメタル・パニック!』賀東招二 15年ぶりの新シリーズ始動

シリーズ累計1000万部を突破した『フルメタル・パニック!』の著者・賀東招二さんが新シリーズ『甘城ブリリアントパーク』を富士見ファンタジア文庫より、2月20日(水)に刊行する。同時にそれを記念したキャンペーンなども開催される。

ボルテージ 第1回「恋ゲーム シナリオ・イラスト大賞」最終審査結果発表!

携帯電話やスマートフォンの人気恋愛シミュレーションゲーム『誓いのキスは突然に』の発売元であるボルテージは、次世代の優秀なシナリオライター・イラストレーターの発掘と応援を目的としてた新人発掘プロジェクト「恋ゲーム シナリオ・イラスト大賞」を開催、第1回の授賞式が1月17日に東京・目黒雅叙園で行われた。

ボーイズラブの原点とは!? 古今東西における同性愛事情

ボーイズラブ(BL)は今や出版業界のみならず広くメディアにおいて、しっかりその根を下ろし、堂々たる地位を得ている。BL小説を出版するレーベル数はうなぎのぼりの状態だ。

昨年いちばん面白かった電子書籍は? 「電子書籍アワード2013」開催決定

昨年は、楽天が7月に専用端末「コボ」、米グーグルが9月にタブレット型端末「ネクサス7」、アマゾンが11月に専用端末「キンドル」を、それぞれ発売。

【金曜討論】「電子絵本」 野坂悦子氏、原田洋一氏

紙ではなく、iPad(アイパッド)などのタブレット端末に映したデジタル画像と音で楽しむ電子絵本に注目が集まっている。紙の絵本では表現できない楽しみ方があるというが、「絵本は紙でなければ」という声も根強い。

eBookJapan、「東洋文庫」電子書籍で1000万円売上、配信開始から10年で

電子書籍ストア「eBookJapan」を運営する株式会社イーブックイニシアティブジャパンは1月31日、平凡社「東洋文庫」電子書籍の累計売上が1000万円を突破したと発表した。

ラノベ質問状 : 「彼女がフラグをおられたら」 "イチャコメ"展開が魅力、アニメ化企画も進行中

話題のライトノベルの魅力を担当編集者が語る「ラノベ質問状」。今回は「彼女がフラグをおられたら(略称:がおられ)」(竹井10日さん著、CUTEGさん画)です。講談社ラノベ文庫編集部の猪熊泰則さんに作品の魅力を聞きました。

読売文学賞、多和田葉子氏らに決定

第64回読売文学賞(読売新聞社主催)が1日付で発表された。賞金は各200万円。

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